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Original Intellectual Record Shop COOL HAND are go!
COOL HAND

古物商許可番号
第731269400017号
(広島公安委員会)

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Club60's
E-mail
 
Vol. 6
01 Wayne Newton - Coming On Too Strong
02 Bruce & Terry - Don't Run Away
03 Rick Henn - Girl On The Beach
04 The Inconceivables - Hamburger Patti
05 Mark Eric - Where Do The Girls Of Summer Go?
06 The Vandals - It's Like Now, Baby
07 The Huckleberry Mudflap - Blue Surf
08 The Chartbusters - Lonely Surfer Boy
09 The Mark Four - Go Away Now (Little Girl)
10 The In Crowd - The Girl In The Black Bikini
11 The In Crowd - Cry Baby Boy
12 The Buddies - Sickle Riders Nightmare
13 Good Vibrations - Mary Ann
14 The Fantastic Baggys - A Surfer Boy's Dream
15 Ed Curtis - Lonely Beachcomber
16 Eddie Simon - Beach Boy
17 Pat Boone - Beach Girl
18 Sidewalk Skipper Band - Seventeenth Summer
19 Ronny And The Daytonas - Sandy
20 Richie Dennis And The Group - Dear Judy (Summer's Gone)
21 The Boyz - Never Be Lonely
22 The Impacts - Lindae
23 The Chateaus - Summer Has Come And Gone
24 The Embers Featuring Bill Browder - Little Girl Next Door
25 The Cradle - What A Summer
26 The Street Corner Society - Summer Days, Summer Nights
27 The Six Pents - Summer Girl
28 Buzz Cason - Nashville In The Summer
29 The Coastliners - She's My Girl

Vol.6
ここではサマーソングとサーフバラードを中心に
全米各地に存在する Beach Boys Follower を
集約しました。
 

Wayne Newton
6-01
Wayne Newton - Coming On Too Strong
(7: Capitol Records 5338) 1964
Mr. Las Vegas こと Wayne Newton が
リリースしたこの曲は Gary Usher-Raul Abeyto
(Raul Abeyta) の曲でプロデュースは Bobby Darin
の持つ T.M.Productions 行っている。
Terry Melcher がアレンジを担当、
また Bruce Johnston もバックで参加するなど
同プロダクションの総力をかけた作品に仕上げている。
これは "Be My Baby" を意識したバスドラムと
ブリッジ部分に素晴らしいコーラスが入った傑作で
全米65位のスマッシュヒットとなった。
因みにこのシングルでは綴りが Comingと
なっている 1st press と、Comin' となっている
2nd press の2種類がある。
またマトリクスナンバーの違いは現在までに
3種類確認されている。

I feel there's something on your mind
every time I hold ya tight
When we kiss and say goodnight
I feel that something is wrong

Am I coming on too strong
Am I coming on too strong
Am I coming on too strong
Am I coming on too strong

(Instrumental)

You say you don't like boys to pass,
but it's the only way
I can look at you and say
Here in my arms is where you belong

Am I coming on too strong
Am I coming on too strong
Am I coming on too strong
Am I coming on too strong

 

Bruce & Terry
6-02
Bruce & Terry - Don't Run Away
(7: Columbia 4-43582 Promo only) 1966
1966年2月26日に Western Studios で
録音されたこの曲 “Don't Run Away” だが、
同じ日に Brian Wilson も同スタジオで
"That's Not Me" のバッキングトラックを録音していた。
両曲とも深みのあるエコーをかけたバックトラック
を持ち、その類似性は Western Studios ならではの
サウンドと言うべきか。このシングルはA面に
Barry Mann & Cynthia Weil が書いた
“Girl, It's Alright Now” にして、Bruce Johnston
が書いて相棒の Terry Melcher がプロデュースした
この “Don't Run Away” をB面にしており、
言わば両A面のような傑作シングルだった。
1966年4月にリリースされたこのシングルは
ビルボードではスポットライトでレヴューしたが
チャートイン出来なかった。
ヒットする曲とは一体何が要因なのだろうかと
改めて考えさせられるシングルである。

Don't run away, Don't run away

Don't run away, You're here at last
Now we can go
Forget the past for we're in love
and I can see by the way that you are with me
I've got someone who had to be with you

Lookin' your way before we met
Your love took all that he could get
and that we'll bring you seem to be
something left there for only me
for the someone who has to be with you

There's no reason for turning you on
Now I've got you girl, I've waited so long

(Instrumental)

And still we'll bring you seem to be
something out of touch for only me
for the someone who had to be with you
Don't run away
Don't run away
Don't run away

 

Rick Henn
6-03
Rick Henn - Girl On The Beach
(7: Epic 5-11036) 1973
The Beach Boys の曲とは同名異曲ながら
サーフバラードの傑作。
The Sunrays のリードシンガーでドラマー、
そして素晴らしい作曲家でもある Rick Henn が
作曲とプロデュースを担当。そして驚くべきことに
この美しいサーフバラードの作詞を担当したのが
Kim Fowley だった。実は彼らは The Sunrays
結成前夜から接点があり、彼らの前身バンド
The Snow Men - Ski Storm (Challenge 59227)
The Rangers - Snow Skiing (Challenge 5922)
も Kim Fowley が書いた曲だった。
Captain And Tennille でも有名な Daryl Dragon
とプロデューサー&セッションドラマーの
Dennis Dragon の妹の Kathy Dragon と
結婚していた Rick Henn はこの曲を
今は亡き妻 Kathy のために書いたという。

Dragon family と Rick Henn の関係の簡単な説明

Carmen Dragon
父親 Carmen Dragon (Born 28 July 1914 - Died March 28, 1984)
はイタリア移民で "Carmen" という女性と同じファーストネーム
を持つ事から彼が Antioch 高校在学中に学校のために作曲した
"Antioch!" は1930 年 2 月 28 日に学校の演劇の幕間に
演奏されたが、その際の新聞記事では作曲者を誤って
「女子高生カルメン・ドラゴン」と特定されてしまった。
彼はその後 The Hollywood Bowl Symphony Orchestra の有名な
指揮者となり Capitol Records で1950年代に多くのアルバムを
リリースした。また彼はポップミュージックの指揮者としても
非常に活躍し、
「襲われた町」(At Gunpoint 1955年)
「ボディ・スナッチャーズ」(The Body Snatchers 1956年)
「夜から朝へ」(Night into Morning 1951年)
「キス・トゥモロー・グッバイ」(Kiss Tomorrow Good-bye 1950年)
などのいくつかの映画の音楽を作曲した。
 

Doug Dragon
子供達 The Dragons / Dragon Brothers
Doug Dragon (Born November 1939)
The Dragons / Dragon Brothers 長男。兄弟ではヴォーカル担当。


Daryl Dragon
Daryl Dragon (Born August 27, 1942 - Died January 2, 2019)
The Dragons / Dragon Brothers 次男。
夫婦デュエット Captain & Tennille の Captain 事 Daryl Frank Dragon.
兄弟ではキーボード担当。


Dennis Dragon
Dennis Dragon (Born January 6, 1947 - Died September 25, 2017)
The Dragons / Dragon Brothers 三男。
兄弟ではドラム、パーカション担当。
上記のこの3人が1964年にシングル1枚をリリースした
The Dragons - Troll / Elephant Stomp (Capitol Records 5278) である。
彼らは1972年に10曲入りの実験的なサイケデリックファンクアルバム
"BFI Roughs" アセテート盤で製作している。

1973年に Dennis Dragon は Rick Henn と Protein Bros という
ユニットを組んでシングルをリリースしたが、この二人は地元の
サーファーとしても有名だった。
Dennis Dragon はドラマーとして The Beach Boys のツアーメンバーに
参加した他にも The Byrds, The Captain & Tennille,
Neil Young, Rick Springfield ら多くのミュージシャンをサポートした。
1976年からは Malibu で結成した Pop punk バンド Surf Punks の
メンバーとしても活動した。Dennis Dragon は2017年9月25日に
オレゴン州ウィリアムズにある Steve Miller の元レコーディング
スタジオの外にある池の近くで銃撃により亡くなった。


Protein Bros (Dennis Dragon & Rick Henn)

Carmen E. Dragon
Carmen Eloise Dragon (Born January 17, 1948 - Died July 11, 2010)
父と同じファーストネームを持つドラゴン兄弟の妹で長女。
彼女は世界的なハープ奏者である。
Rick Hann の変名リリース Joy - So Lovely (Philips 40555) で
美しいハープを奏でているのは彼女。
  

Kathy Dragon
Kathryn Rose “Kathy” Dragon Henn
(Born Nov 8, 1951 - Died April 26th, 2013)
一番下の娘 Kathy Dragon と結婚したのが Rick Henn だ。
Kathy Dragon は元々、父 Carmen Dragon の管理する
Orchestral Pops Rental Library のマネージャーを務めていた。
Rick Henn の妻 Kathy は April 26th, 2013 に61歳で亡くなった。

 

Marty Cooper
6-04
The Inconceivables - Hamburger Patti
(7: Columbia 4-43894) 1966
この美しいノヴェルティーソングを書いたのは
Jack Nitzsche - Lonely Surfer でも有名な
Marty Cooper だ。
以前 Marty Cooper は若き Paul Simon
(後の Simon & Garfunkel) が結成していた
Tico and The Triumphs のメンバーだった。
Tico とは Marty Cooper の事だ。

彼はソングライターとして
The Marathons "Peanut Butter" や
Stevie Wonder "Hey, Harmonica Man" 等
多数のヒット曲を書いており、Jack Nitzsche の
親友である事からアルバム “Lonely Surfer”
で共作とプロデュースを担当し、Jack Nitzsche
の妻で The Westwoods 他多くのセッション
シンガーを努めた Gracia Nitzche や
Lee Hazlewood が所属する The Shacklefords
のメンバーでもあった。そんな立ち居地だった
Marty Cooper が書いたミディアムバラードだけに
Wall Of Sound に近い音象が楽しめる。
アレンジは Lee Hazlewood の盟友 Al Casey が
担当しており、鉄壁のプロダクションで製作された。

 

Mark Eric
6-05
Mark Eric - Where Do The Girls Of Summer Go?
(7: Revue R 11064) 1969
アップルの創業者、Steve Jobs をはじめとする
シリコンバレーの先達たちの人生観に大きな影響を与えた
当時のサマー・オブ・ラヴ (Summer of Love、1967年夏に
アメリカ合衆国サンフランシスコのヘイト・アシュベリー
周辺を中心に巻き起こった文化的、政治的な主張を伴う
ヒッピー社会現象) 特有の自由でグルーヴィーな空気と
芳香を閉じ込めた傑作シングル。

The Beach Boys Follower の一人として認知される
Mark Eric は俳優でかつ曲も書けた才人だ。
そんな彼の才能が表れた名作アルバム
A Midsummer's Day Dream にも収録されたこの曲は
洒落た夏の午後を心地よく感じさせ、
イノセントヴォーカルは聴く者を柔らかな白昼夢へと誘う。
アレンジは Eric Burdon & The Animals のメンバーで
当時西海岸の Summer of Love に魅せられていた
Vic Briggs が担当しており、サイケデリックムーヴメント
の残り香が漂っている。
因みに当初配布された時はタイトルが横一列だったが
次にリリースした際にはタイトル表記が2列に改められた。

 

The Vandals
6-06
The Vandals - It's Like Now, Baby
(7: Golden Gate Records CMR-0011) 1967
San Francisco の5人組バンド
Cosmo Violante (Vocals)
Joe Tarantino (Guitar, Vocals)
Nick Paolini (Bass Guitar, Vocals)
Ned Bawden (Keyboards)
Curt Mellegni (Drums)

美しいピアノを配したミディアムサマーバラード。
彼らはこの3曲入りセカンドシングルにピクチャースリーヴ
を付けてリリース。残りの2曲は炭酸ドリンク 7up と
Ford Mustang のCMソングだったので運よく
サクセスするのかと思いきや、これで解散してる。
兵役が関係していたのだろうか、勿体無い。

 

The Huckleberry Mudflap
6-07
The Huckleberry Mudflap - Blue Surf
(7: Line 5 Records L51001) 1969
(7: Scepter Records SCE 12245 Promo only) 1969
North Carolina 州の4人組ガレージバンド。
Clinton Nelson (Lead Vocal, Lead Guitar)
Morris Willis (Rhythm Guitar)
Donnie Vrooks (Bass Guitar)
Jimmy Amspacher (Drums)

エレガントな趣のあるミディアムサーフバラードの
隠れた逸品だ。当時この曲はローカルヒットをしており
Scepter Records が買い上げて全国リリース
に至った。しかしこの後セカンドシングルを
地元でリリースしたらソングライターで
リードヴォーカルの Clinton Nelson が
キリスト教に目覚めてバンドはあえなく解散した。
るところは流石だ。

 

The Chartbusters
(The photo shows Dick Clark center with The Chartbusters)
6-08
The Chartbusters - Lonely Surfer Boy
(7: Crusader Records CRU-118) 1965
Washington, D.C. 出身の4人組バンド
Vernon Sandusky (Lead Vocal, Lead Guitar)
Vince Gedeon (Guitar, Vocals)
John Dubas (Bass Guitar, Vocals)
Mitch Corday (Drums / became booking agent for the band)
Chib Holmes (Drums / replaced Mitch Corday)

初代ドラマーの Mitch Corday がバンドのブッキングに
専念するために Chib Holmes と交代してるが、
それほど彼らは精力的にライヴをこなすバンドだった。
彼らは1964年8月に全米33位となったヒット曲で
デビュー曲だった "She's the One" を持っているが、
続くセカンドシングル “Why (Doncha Be My Girl)” が
全米92位となり、それからは100位以内に登場できなかった。
レーベルを当初の Mutual Record Co から Crusader
に移った彼らのこのシングルはヒットすらしなかったが
ヴォーカルグループとしての彼らの実力を示す1枚だ。

 

The Mark Four
6-09
The Mark Four - Go Away Now (Little Girl)
(7: Pacific Challenger PC-1004) 1964
Los Angeles 東部の町 West Covina 出身の
4人組ガレージバンドのセカンドシングル。
Jim Patton (Lead Vocal, Sax)
Rick Whittington (Lead Guitar)
Jerry Ainsworth (Rhythm Guitar)
Dave O'Brien (Drums)

1963年の秋に結成した高校生バンドで当時
彼らは16〜17歳だったのでクラブ演奏は出来ず、
南カリフォルニア中の高校のダンスパーティー
専門のバンドだった。
間もなくして Rick Whittington の父親が
彼らのマネージャーとなり、Pacific Challenger
とレコード契約を結んだ。彼らは同レーベルの
プロデューサーの Bob Mahoney のために
2つのセッションを行った。最初のセッションは
1964年に Los Angeles の Western Recorders
で行われ、Jim Patton のオリジナル曲
Just My Dream / Swingin' Hangout
(Pacific Challenger 1002) が録音され
彼らのファーストシングルとなった。

Jim Patton の記憶によればそれは5000枚売れたが
売れた金を彼らは一度も見たことがないらしい。
セカンドシングルは California 州 Hacienda Heights
(Los Angeles 郊外の法人化されていないコミュニティ)
にある Bob Mahoney 所有の Pacific Challenger studio
で録音された。Bob Mahoney は The Beach Boys の
マネージャーだった Murry Wilson とビジネスコンタクト
を持っており、Murry の助けを借りて The Mark Four
は1964年2月7日に Huntington Beach の
The Pavilon Ballroom で行われた The Beach Boys
のコンサートのオープニングアクトを務めた。
そしてバンドは1964年後半には解散している。
 

 

Jimmy Duncan
6-10
The In Crowd - The Girl In The Black Bikini
(7: Musicor Records MU 1111) 1965
Texas 州 Houston 出身のソングライター
Jimmy Duncan (本名 James Ollie Duncan, Jr.)
のプロジェクトである。彼は Bobby Helms の
ヒット曲 “My Special Angel” の作者として知られ
他にも Fabian “String Along”, Steve Lawrence
“Everybody Knows” 他ヒット曲を書いている。
Jimmy Duncan は流行に敏感で地元 Houston に
The Living Eye と言うロッククラブを経営しており
そこは The Electric Prunes, ? and The Mysterians
等が来て定期的なライヴを行っていた。

で、その流行に敏感な彼はどうしても
Surfin’ & Hot Rod がしたいので先ずは1965年に
Musicor からサーフィン物をリリースした。
浜辺の波をカモメの鳴き声の効果音を背景に
歌われるサーフバラードの隠れた逸品。

 

Jimmy Duncan
6-11
The In Crowd - Cry Baby Boy
(7: Hickory 45-1378) 1966
Musicor のシングルで好感触を得たJimmy Duncan
が満を持して翌年にリリースしたホットロッドチューン
“Speed Queen” のB面がこれだ。
明らかに The Beach Boys のカヴァーヴァージョンの
“Hushaby” の影響を受けており、コーラスブレイクの
後の展開力も素晴らしく、上手に構成されている。
1927年生まれの Jimmy Duncan は当時39歳である。
まさに執念で辿り着いたかのような傑作だ。
彼は1970年には Soundville というスタジオを
Houston に設立し、同名のレーベルオーナーとなる。

 

Mike Curb and Davie Allan


Jerry Naylor
6-12
The Buddies - Sickle Riders Nightmare
(LP: Mercury MGW-12293-W mono / SRW 16293 stereo) 1965
Mike Curb ヴァージョンの “Don’t Worry Baby”
といった作風なのだが、なんと The Crickets
の元リードシンガーが歌う。
Lead Vocals - Jerry Naylor (Uncredit)
Guitar - Davie Allan
Producer - Mike Curb
Buddy Holly 亡き後に The Crickets のリードシンガー
になっていた Jerry Naylor は、この Mike Curb の
Mercury Wing での一連のアルバムで全てリードヴォーカル
を担当した。彼はこのセッションの後に Los Angeles
に移りソロシンガーとしてデビューする。

 
6-13
Good Vibrations - Mary Ann
(7: New Surf MO32651) 1980
Las Vegas 周辺で活動していたバンドで
Mike O'Rourke が中心となり、彼が作曲も
録音エンジニアーも担当した。
メンバーは Mike O'Rourke、元 The Pyramids の
Bass Guitarist Steve Leonard、そして若き日の
Jeffrey Foskett も参加した。
ドラムを加えた4人編成でクラブバンドを続けていた。
後に Jeffrey Foskett は自身のプロモーション用テープに
"Mary Ann" をセルフカヴァーしている。このシングルは
ラウドミックスにした青いレーベル、通常ミックスの
黄色いレーベル、そしてテストプレスの Fidelatone レーベル
の三種が確認されている。この曲は彼らの高い力量が
伺える美しいヴォーカルバラードの傑作である。

 

The Fantastic Baggys
6-14
The Fantastic Baggys - A Surfer Boy's Dream
(7: Imperial 66047) 1964
P.F.Sloan & Steve Barri によるユニット
The Fantastic Baggys がリリースした名作バラード。
Monarch Record Mfg. Co. でプレスされたシングル
の方は “A Surfer Boy’s Dream Come True”
とクレジットされている。

With that pretty blond hair and that bikini you wear
You're a surfer boy's a dream come true

Here I stand surf board in hand on the beach
Just looking at you

I can't believe my eyes and all the other guys
are standing and looking at you too

Cuz you're a surfer boy's dream come true
Oh yes, you are surfer boy's dream come true

And I'm, Oh yes, I'm in love with you

Remember the day you gave your heart to me
while we were surfing out at Malibu
And I was so proud when you gave me permission
to name my woody after you

Surfer boy's dream come true
Oh yes, you are surfer boy's dream come true
And when I realize of all the surfer guys
You gave your heart to me

Surfer boy's dream come true
Oh yes, you are
Surfer boy's dream come true

 
6-15
Ed Curtis - Lonely Beachcomber
(7: Carson 1363) 1963
California 州 San Diego 辺りで活動していた
ティーンポップシンガーで彼は本名を
Edward H. Curtis Jr. と言う。
The Sal Carson Combo & The Carsonaires
が伴奏としてクレジットされているが
このレーベルはバックを担当した Sal Carson の
レーベルで、言わば自主盤みたいなもの。
Ed Curtis 自作のビーチバラードで
ティーンポップコレクター達から高い評価を受けている。


 

Eddie Simon
6-16
Eddie Simon - Beach Boy
(7: Tornado Records 45-1007) 1965
Paul Simon の弟で、彼は当時兄のマネージャー
をしていた。美しいティーンポップバラードだが
このニューヨークのレーベル Tornado から
リリースされたシングルはホテル等のラウンジに
置かれていた自動販売機型のジュークボックス
のために配布されていたらしい。
と言うのもこのレーベルで3種類の同じ番号の
シングルが確認されており全てタイプが異なる曲。
Choo Choo Collins - My Competition (Tornado TOR-1007)
Eddie Simon - Beach Boy (Tornado 45-1007)
Beverly Savage - Summer Dreams (Tornado 1007)

Eddie Simon のシングルがジュークボックス用だったのが
原因なのか見た目に綺麗でも盤の溝底に傷がある
レコードが多く、それ故にパーフェクトコンディションを
探すのが困難なのだ。まあそれはさて置き、
ギター講師をしながら生計を立てていた Eddie Simon
がどういった経緯でこのシングルリリースに
至ったのだろうか。
Hosey-Gordon-Brown と作者がクレジットされているが
Athena Hosey, Hal Gordon, Athaleen Brown
この3人はソングライターで Tornado Records
のオーナーである。

 

Pat Boone
6-17
Pat Boone - Beach Girl
(7: Dot Records 45-16658) 1964
“Beach Boy” があれば “Beach Girl” も存在する。
Bruce Johnston & Terry Melcher の書いた
オリジナルソングで、全米72位のマイナーヒットだが
彼らの参加によって感傷的な名曲になった
サーフバラードクラシック。

(Little beach girl, little beach girl
Little beach girl, little beach girl)

Little girl, he's hurt you before
But now he says you won't cry anymore
(Little beach girl) take him back
He'll kiss your tears away

(Here I stand) little girl
He's coming home to stay

(Tell me) and when you're scared now
(I'll be there) he'll be right there now
He'll make you smile when
You feel like crying

(Instrumental)

(Tell me) and when you're scared now
(I'll be there) he'll be right there now
He'll make you smile when
You feel like crying

(Little beach girl) run to him
It's the only thing to do
(I'll be true)

(Here I stand) don't break his heart
He's so in love with you
(So in love with you)

(Little beach girl, little beach girl
Little beach girl, little beach girl)


 

Sidewalk Skipper Band
6-18
Sidewalk Skipper Band - Seventeenth Summer
(7: Capitol Records 2205) 1968
ウィスコンシン州ミルウォーキー出身のポップサイケ
バンドで Strawberry Tuesday / Cynthia at the Garden
(Capitol Records 2127) が有名な5人組。
Dave McDowell (Lead Vocal, Lead Guitar)
Rick Novak (12 string Guitar).
Brian Ballestrieri (Hammond B3 Organ)
Joe Ballestrieri (Bass Guitar)
Tom Jukem (Drums)

波とカモメの鳴き声の効果音を冒頭に配した
感傷的なサマーバラードの隠れた逸品。
プロデュースを担当した Ken Mansfield は
Capitol Records の西海岸地区のプロモーション
マネージャーをしていて The Beach Boys, Glen Campbell
らを担当し、The Beatles アメリカ発上陸の際にも
彼が担当した。その縁があって Ken Mansfield は
Apple Records のアメリカでのマネージャーとなった。
そのタイミングだった為か Sidewalk Skipper Band の
アルバムはキャンセルされ、アンリリースドのまま
アセテート盤はお蔵入りとなっている。
彼らの作曲能力の高さを考えると勿体無い話である。

バンド解散後、Brian と Joe の Ballestrieri 兄弟は70年代初頭に
地元ミルウォーキーに Humpin' Hanna's と言う地下クラブを
始めた。そこは大ブレイクする1 〜 2 か月前にこれらミュージシャン
をブッキングして Lou Reed, Rory Gallagher, Cheap Trick,
Steely Dan, MC5, Tim Buckley らが演奏しており、今でも
伝説的な地下クラブと評されている。彼らの当時のライヴテープは
ミルウォーキーのロックシーンを物語る音源として研究が続けられている。

 

Ronny And The Daytonas
6-19
Ronny And The Daytonas - Sandy
(7: Mala MALA 513) 1965
Tennessee 州 Nashville 出身の名バンド
John "Bucky" Wilkin (Aka Ronny: Lead Vocal, Guitar)
Paul Jensen (Guitar, Vocals)
Thomas Ramey (Bass Guitar, Guitar)
Lee Kraft (Guitar)
Lynn Williams (Drums)

彼らのアルバムタイトルにもなった名作バラード。
John Buck Wilkin-Buzz Cason 作のこの曲は
Ronny こと John Buck Wilkin のソフトヴォーカルに
よって歌われ、ロマンティックなサンセットバラードの
一つの在り方を提示している。コーラスから入り、
アンサンブルを極力控えめにして、転調する際に
若干ストリングスを前に出す。そしてエンディングでは
ティーンポップからの伝統技でもある甘い語りによる
名前の呼びかけ。これは甘い歌詞と共に効果がある。

Hey, girl, with sunlight in your hair (wo-o-o-oh)
It hurts me so to see you standing there (wo-o-o-oh)
O-O-Oh Sandy, you laugh and run away
You just don't care

Your kiss was warmer than the sun (wo-o-o-oh)
And I can't forget all the things we've done (wo-o-o-oh)
O-O-Oh Sandy, do you remember when
I was the one?

You've been around since
That new boy who found you
Took you uptown
So far from me

But someday, you're good times will be through (wo-o-o-oh)
And I know just what you're gonna do (wo-o-o-oh)
You'll come back, Sandy, you know I'll still be here
Waiting for you

Sandy, Sandy

(Spoken)
Sandy, Sandy, Sandy I love you

 
6-20
Richie Dennis And The Group - Dear Judy (Summer's Gone)
(7: Cameo C-417 Promo) 1966
Ronny And The Daytonas - Sandy の翌年に
リリースされたのがこの曲だ。
Julia Records からティーンポップをリリースしていた
Richie Dennis のグループ名義のシングルで
彼らは New Jersey のグループだ。
いきなりカモメの効果音をバックに語りから始まり
ロマンティックバラードを挟んで語りを繰り返す。
さすが1966年にもなればホーンセクションを
アクセントにしておりサーフバラードの進化が伺える。
まるでラブレターを読んでいるかのようなバラードだ。
因みに The Tokens も語り入りの同名曲の
未発表曲があるが、この曲とは関係ない。

 

The Boyz
6-21
The Boyz - Never Be Lonely
(7: Destination Record Co. 627 Promo) 1966
(7: Destination Records 630) 1967
全米どこの州にも「〜州の Beach Boys」と呼ばれ
知られていたローカルグループが存在する。
逆説的に「〜州の Beatles」という呼称が市場で普及
していないのは、The Beach Boys Style がアメリカの
ヴォーカルグループの文化的特許とでも言えるからだろう。
で、シカゴの Beach Boys と呼ばれていたのが彼ら。

後に Cheap Trick のメンバーとして活躍する
若き日の Rick Nielsen が在籍していたグループだが
彼はこのレコーディングの前にグループを脱退していた。
Bob Wilson (Lead Vocal, Lead Guitar)
Eron Bucciarelli (Aka Ron Bucciarelli: Rhythm Guitar, Vocals)
Wayne Silka (Guitar, Vocals)
Roger Glienke (Guitar)
Ray Paluzzi (Bass Guitar, Vocals)
Bill Millay (Guitar, Piano, Vocals)
Paul Mahalek (Piano, Guitar, Vocals)
David Gruber (Drums)

まずこの曲は1966年9月に “Hard Times All Over”
とのカップリングでリリースされ (Destination Record Co. 627)
1967年3月に “Come With Me” のB面でリリースされている。
美しくも感傷的なティーンバラードで、中古市場の
業界用語であるフランス語の a la Beach Boys
(Beach Boys 風、Beach Boys っぽいの意味) と
表現されるのも納得のサウンドである。


 

The Impacts
6-22
The Impacts - Lindae
(7: Anderson A-104) 1965
彼らは Indiana 州の Beach Boys と呼ばれていた。
Ron Drew (Bass Guitar)
Duane Henry (Guitar)
David Wiese (Guitar)
そして Drums の4人組で
実は1964年のデビューシングルではサーフインスト
だったのだがこちらではいきなりヴォーカルグループ
としての実力の高さを聴かせてくれる。

彼らは4人組バンドでギタリストの Duane Henry
が曲を書いている。”Linda” の誤植と思われる
“Lindae” とクレジットされたこの曲は明らかに
The Beach Boys - Wendy の影響下で作られている。
簡素なミディアムバラードだがローカルバンド特有の
いなたさ(垢抜けない、素朴さ)が聴いていて心地よい。
彼らが残してくれた音源は少ない。
しかし彼ら少年達がその瞬間にきらめいていたように、
その良質なサマーポップは輝きに満ちていた。
それはまるで海に弾け飛んだ波のスプラッシュが
太陽の光を受けて生み出すプリズムの
輝きのようだった。素晴らしい音楽は人々の
良心によって増幅され、その波は時間や場所を
超えて人々に届けられる。
それは愛する人によって永遠に語り継がれていく。

 

The Chateaus
6-23
The Chateaus - Summer Has Come And Gone
(7: Jam Records 114) 1967
Kentucky 州 Louisville 出身の大所帯グループで
元々は The Shadows としてデビューし1枚シングル
をリリースした後に The Chateaus (シャトーズ) と
名を変えた。その後幾つかのメンバーが去って
以下のメンバーとなる。
Donnie Barker
John Coffman
Bernie Dunas
Eddie Vernon
Denny Inzer
Frank Bugbee

彼らはよく The Beach Boys meets The Byrds と
表現される。それはコーラスグループに12弦ギターを
フューチャーしたサウンドが彼らの特色だったからだ。
それ故に曲調によってはイージーリスニング系の
コーラスグループに似通ってくるが、サマーソングや
ラヴソング等になると切なさがこみあげて
Teen Pop コレクター達の胸を締め付ける作品となる。

 

Bill Browder (Aka T.G. Sheppard)
6-24
The Embers Featuring Bill Browder - Little Girl Next Door
(7: Ara 210) 1965
ナッシュビルのヴォーカルグループ。
William Neal Browder こと Bill Browder は
テネシー州フンボルトで生まれた。彼は15歳で高校を中退し、
テネシー州メンフィスの音楽業界に参加するために家を出た。
Bill Browder とは後にカントリーミュージックシーンを
牽引する T.G. Sheppard の本名で、クレジットから彼の
ヴォーカルが当時から人気を博していたのが解る。

この後1966年に Atco Records で Brian Stacy
の変名で録音し、彼は1970年代初頭に RCA で
エグゼクティブとして働いていたが、1974年に
Motown Records が所有する短命のカントリー
レーベルである Melodyland Records (後の Hitsville) と
契約した。彼はその際に芸名を T.G. Sheppardに変更した。
彼はレーベルが異なる彼の録音素材のために、
RCA での仕事を危険にさらすことを避けるために
名を改めたらしい。そして1975年の "Devil in the Bottle"
が全米カントリーチャート1位になったのを皮切りに
カントリーヒット曲を次々とリリースしていった。
本件はそんな大御所のデビューシングルで、
ティーンスタイルの美しいサマーバラードを聴かせる。
因みに本件はB面だが、A面ではレーベルメイトの
Travis Wammack がギターを弾いてる。

 
6-25
The Cradle - What A Summer
(7: Jubilee 45-5549) 1966
Los Angeles のソングライター、プロデューサー
Murray Wecht によるスタジオユニットの
One Off シングルで、彼は The Dreamlovers
“When We Get Married” を Jerry Ross と共作
した人物で、その他にも
Jay & The Techniques - If I Should Lose You
(The Dreamlovers のカヴァーヴァージョン)
The Sunshine Company - The Only Thing That Mattered
Nancy Sinatra - Drummer Man
他多くの曲を書いたソングライターだ。
ティーンポップスタイルで歌われるサマーソングの逸品。

 
6-26
The Street Corner Society - Summer Days, Summer Nights
(7: Jubilee JB-5589) 1967
Bryan Hyland の未発表曲をリリースした
スタジオユニット作品で、リードヴォーカルは
Bryan Hyland のように聴こえる。
ノーザンソウル風のリズムを用いており Glockenspiel
の響きが心地よいサマーポップの傑作だ。
共作者の Sam Gordon は Bryan Hyland, The Free Design,
The Good Earth Trio, Eddie Simon, The Reflections
のマネージャーだった人物なので、
彼らが録音に参加している可能性は非常に高い。
特に Eddie Simon は Guild Light Gauge
(We Make Rock'n Roll P-1600) の One Off
シングルをリリースする寸前で、聴き比べても
バックの声が似ているので彼と The Good Earth Trio
は本件に参加していたように思える。

 

The Six Pents
6-27
The Six Pents - Summer Girl
(7: Kidd 1335) 1966
彼らは The Sixpentz とも言う Texas 州 Houston
のバンドで The Fun And Games の前身となる。
Rock Romano (Guitar, Vocals)
Sam Irwin (Lead Vocal, Tambourine)
Paul Guillet (Lead Guitar)
Mike Cemo (Drums)
John T. Bonno (Bass Guitar)
Richard Bain (Vocals)
D.J. Greer (Piano)
Carson Graham (Drums)

南部のテキサスは保守的なところなので
特にミュージシャンは西海岸のマーケットが巨大化
しているのを知って、彼らは自由を感じたくて、ロスへ
流れて行く。そのきっかけが Surfin’ & Hot Rod
ムーヴメントだった。そして1965年以降、
サンフランシスコのヘイトアシュベリーでヒッピー文化が
発祥して以来、南部から髪に花をかざしてカリフォルニアへ
移動して行く人達の事をフラワーチルドレンと呼んで
それらの行動をフラワームーヴメントと言った。
だから1960年代中期から後期にかけてテキサス出身で
カリフォルニアに出てヒット曲を持ったグループはホントに多い。
The Fun And Games もそんな中の一つだった。
それが流行の最先端だから。逆説的には西海岸の
音楽のムーヴメントを活性化したのは南部のグループ達だった。
この曲はリーダーでソングライターの Rock Romano が
書いたオリジナルで、実は彼は1963年にはメジャーの
Columbia Records からティーンポップシンガーとして
デビューをしていた。ここで聴かせる “Suumer Girl” は
ローカル然とした録音ではあるが、彼のソングライター
としての資質が伺える美しいサマーバラードだ。

 

Buzz Cason
6-28
Buzz Cason - Nashville In The Summer
(7: ELF 90032 Promo only) 1969
さすがナッシュビルきってのポップソングメイカー、
美しくもピースフルなサマーバラードである。
Ronny & The Daytonas meets Alzo といった曲風で
The Beach Boys のアルバム Pet Sounds 収録の
"That's Not Me" のAメロを引用している。
海岸部と異なり空気が乾いている同地の夏だけに
柔らかく優しい肌触りの陽光を思い浮かべさせる。
心地よいヴォーカルによってゆっくりと歌われており
ラララコーラスによって高揚感を与えていく。
ヴォーカリストとしての Buzz Cason の実力の
高さを改めて知れる傑作だ。

 

The Coastliner
6-29
The Coastliners - She's My Girl
(7: Back Beat 566) 1966
Gulf Coast Beach Boys (メキシコ湾岸の
Beach Boys) こと The Coastliners の
美しいミディアムバラード。ファルセットリードと控えめ
に入ってくるコーラスの絶妙なハーモニーが聴ける。
Larry Sanders (Lead Vocal)
Rex Kramer (Lead Guitar)
Wayman Lamb (Guitar)
Bob Williamson (Bass Guitar)
Ozzie Hart (Drums)
Tommy Meekins (Keyboards)

13th Floor Elevators でもお馴染みの
Texas Psych の有名レーベル International
Artists のオーナーでソングライターの
Fred Carroll が書いた曲。

 
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