Anthology 3 |
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RIP IT UP |
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LITTLE RICHARD AND HIS BAND |
- RIP IT UP / READY TEDDY (SPECIALTY 579) |
1956 GEORGIA.REAL NAME RICHARD WAYNE PENNIMAN.
R & B / R & R SINGER,PIANIST.CHART HIT NO.17.
BOTH SIDES WRITTEN BY BLACKWELL-MARASCALCO.
A-SIDE LATER BEATLES COVERED
(ANTHOLOGY 3) |
一目瞭然、上がファーストプレスで下がセカンドプレス。 |
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SHAKE, RATTLE AND ROLL |
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JOE TURNER AND HIS BLUES KINGS |
- SHAKE, RATTLE AND ROLL / YOU KNOW I LOVE YOU
(ATLANTIC 45-1026) |
1954 KANSAS CITY, MISSOURI.AKA BIG JOE TURNER.
R & B SINGER, PIANIST.
A-SIDE CALHOUN.
B-SIDE LOU WILLIE TURNER.
A-SIDE LATER BEATLES COVERED
(ANTHOLOGY 3) |
このおっさんもどこか吉本芸人風のいでたちである。
しかしこの曲を生み出してくれたお陰で Rock and Roll は開花を
見せたのだから、この愛嬌ある顔もレコードと共にその名を歴史に
刻むに相応しいと言えよう。またそれが Atlantic Records であった
事実から Rock and Roll の発展と Rhythm & Blues の普及が同時に
進行していた事が解る。プリミティヴな Rock and Roll を語るに
あたってその歴史的背景を紐解くと、ここでは幾らスペースがあっても
足りないだろう。ポピュラーミュージックが楽団とともに栄え、黒人ミュージシャン
が Rhythm & Blues を持ち込んできた事によって徐々にリズムは
エキサイティングに進化していく。それは人を踊らせるために奏でられ
工夫が施されていった。それは同年に Bill Haley and His Comets によって
カヴァーされたヴァージョンのアレンジに顕著に現れている。 |
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参考シングル |
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BILL HALEY AND HIS COMETS |
- SHAKE, RATTLE AND ROLL / A.B.C. BOOGIE (DECCA 29204)
(NO STAR LOGO 1st PRESS)(WITH STAR LOGO 2nd PRESS) |
1954 MICHIGAN.R & R COMBO.NICE R & R DANCER MASTERPIECE.
A-SIDE BIG JOE TURNER COVER.CHARLES CALHOUN.
B-SIDE AL RUSSEL-MAX SPICKOL.
A-SIDE LATER BEATLES COVERED
(ANTHOLOGY 3) |
ファーストプレスは星のロゴがプリントされていない。
ポピュラーミュージックシーンに燦然と輝くロックンロールの幕開けは
この人達によって行われた。元々カントリーヨーデル歌手だった Bill Haley が
ニュージャージーやペンシルヴァニアのラジオ局ディレクターを経て
Western Swing スタイルのバンドを結成。Joe Turner のカヴァーである
SHAKE, RATTLE AND ROLL をトップ10ヒット(ビルボード以前)させたのが
このシングル。その後リリースした ROCK AROUND THE CLOCK が
MGM映画「暴力教室」のオープニングに使われロックンロールの
一大センセーションとなったのは周知の事実。本件 SHAKE, RATTLE AND ROLL
の Jive 感も素晴らしく、Western Swing (Hillbilly Bop) と R & B の融合が
Rock & Roll である事を知る貴重な音源。 |
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参考シングル |
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ELVIS PRESLEY |
- LAWDY MISS CLAWDY / SHAKE, RATTLE AND ROLL
(RCA-VICTOR 47-6642 NO LINE / WITH LINE) |
1956 TUPELO, MISSISSIPPI.KING OF ROCK & ROLL.
A-SIDE LLOYD PRICE COVER.LLOYD PRICE.
B-SIDE BIG JOE TURNER COVER.CHARLES CALHOUN.
B-SIDE LATER BEATLES COVERED
(ANTHOLOGY 3) |
これを聴いて腰が動かない人はいないだろう。説明不要じゃあ!!
Wowwwwwwwww ロッケンロ〜〜〜〜〜〜ル!!! |
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BLUE SUEDE SHOES |
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CARL PERKINS |
- BLUE SUEDE SHOES / HONEY DON'T (SUN 234) |
1956 TENNESSEE.ROCKABILLY SINGER SONG WRITER.
A-SIDE CHART HIT NO.2.BOTH SIDES WRITTEN BY PERKINS.
A-SIDE LATER BEATLES COVERED
(ANTHOLOGY 3) |
南部から生まれるロックンロールには必ずタフな男達のサイドストーリー
がつきものだ。テネシー州の貧しい農業小作人の息子として生まれた
Carl Perkins は苦労人である。父親は身体障害者で肺を削除しており
苦しい健康状態に悩まされていた。
Carl Perkins は子供の頃から家計を助けるために働きに出て
綿を摘んで収穫の多い年には少しの金銭的余裕でラジオを買い、
音楽によって家族は和んでいた言う。
そんな彼が7歳の頃、同じ農園で働いていた黒人労働者アンクルジョンから
ギターを貰った。見よう見まねで覚えたというBlues のフレーズは彼の基礎と
なった。彼は兄弟で Perkins Brothers というバンドを結成し
暇さえあれば練習に明け暮れていた。その後家族を養うために学校を
やめた彼だが、工場で働きながら自分達でデモテープを作り幾つかの
レコード会社に送った。その中に Sam Philips 率いる Sun Records があった。
Sam Philips は興味を持ち、オーディションで彼らの持ち歌を10分間だけ
聴く事を約束した。そこで直ぐに契約へと合意したというから
Carl Perkins は一発勝負に出て勝ったのだろう。
Elvis Presley, Johnny Cash らと同じ Sun Records 所属となった
Carl Perkins だが、間も無くして Johnny Cash が彼に打診してきた。
「Blue Suede Shoes って曲を書けよ。軍隊じゃあ食事時間の時に
軍靴を履いたまま一列になって順番を待ってるんだぜ。
その時に必ず誰かが誰かの靴を踏んで、てめえ俺の靴を
踏むんじゃねえっ!て大喧嘩になるんだぜ」と聴かされた。
その話を元に Carl Perkins は「俺の Suede Shoes を踏むなよ」
というフレーズを中心に曲を完成させた。
この曲は1956年1月1日にリリースされ徐々に売れ行きを伸ばし
長い月日をかけてミリオンヒットとなった。5月19日にはピークで全米2位
となり、カントリーチャートでは1位に輝いたのだ。Elvis Presley もこの曲を
カヴァーし、ついにはロカビリーシンガーとして初の Ed Sullivan Show の
出演も決まった。しかし Show の撮影でニューヨークに向う途中、
彼は運命の1日を体験する。彼らを乗せた車はマネージャーが運転して
いたのだが居眠り運転をして大きな自動車事故を引き起こした。
マネージャーは死に、事故で首の骨を折った兄弟の Jay Perkins も
その後事故の合併症で亡くなる。Carl Perkins は3日間の意識不明となり
肋骨4本と右肩を骨折し、ベッドの上で生死をさまよった。
この事故が原因で Carl Perkins は Ed Sullivan Show に出演出来なかった。
その後意識を回復した彼はベッドの上から Ed Sullivan Show に出演し
「BLUE SUEDE SHOES」を歌う Elvis Presley を眺めていた。
そんな厳しい現実を体験した Carl Perkins だが、Beatles が彼の3曲
「HONEY DON'T」「MATCH BOX」「EVERYBODY'S TRYING TO BE MY BABY」
を録音したセッションにはプレイこそ参加していないが自らも立ち会っている。
これは彼が屈強な男だからこそ出来たのではなかろうか。 |
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AIN'T SHE SWEET |
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GENE VINCENT AND HIS BLUE CAPS |
- EP: BLUE JEAN BOP PART 1- BLUEJEAN BOP / JEZEBEL
JUMPS, GIGGLES AND SHOUTS / AIN'T SHE SWEET
(CAPITOL EAP-1-764 WITH PIC SLEEVE) |
1959 NORFOLK, VIRGINIA.ROCK & ROLL SINGER, GUITARIST.
INCLUDED A TRACK "AIN'T SHE SWEET"MITON AGER-JACK YELLEN.
THAT ORIGINALLY RECORDED BY HARRY RICHMAN IN 1927.
B-SIDE "AIN'T SHE SWEET"LATER BEATLES COVERED
(FEATURING TONY SHERIDAN / ANTHOLOGY 1 / ANTHOLOGY 3) |
AIN'T SHE SWEET は1927年に Harry Richman が Brunswick records で
録音したものがオリジナルとなる。Beatles のカヴァーモデルとなったのは
Gene Vincent のカヴァーヴァージョンだ。冒頭で口笛を挿入し
どこかポピュラーミュージック期の Jazz をも想起させる Moody なテンポで
弾かれる Stand Up Bass と柔らかなヴォーカルスタイル。
まさかこれが激しいロックンロールに生まれ変わろうとは絶句である。
ロックンロールの継承の裏には弛まぬ努力が在ったのだ。
因みに A面に収録された JEZEBEL はその後多くの Garage Band が
好んでカヴァーする古典である。 |
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